都政改革本部会議(第24回)議事録

令和元年6月3日(月曜日)
都庁第一本庁舎7階大会議室
       

       

11時15分 開会


1.開会
○野間事務局長 それでは、ただいまより第24回都政改革本部会議を開催いたします。
 本日の会議は、インターネット中継を行うとともに、タブレット端末を使用して進行してまいります。会議中、端末に不具合が発生した場合は、職員までお声かけいただきたいと思います。
 本日の会議出席者は、座席表の配付をもってかえさせていただきます。
 会議時間は、12時ちょうどまでを予定してございます。
 それでは、初めに知事より御挨拶をいただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。  

2.知事挨拶
○小池知事 皆さん、おはようございます。朝5時から起きていますので、1日が長うございますが。
 さて、令和最初になります都政改革本部会議、今日で24回目であります。前回の会議でバージョンアップを図りました「2020改革プラン」、これが報告されておりますが、このプランに基づいて、改革をさらに加速していただきたいというのがまず1点。
 それから、4月には、より長期的な観点から2020大会以降の未来の東京を描きまして、その実現に向けた道しるべを示していく、その必要性から、新たな長期計画を策定していくことといたしております。都庁の機能強化というのは、未来の東京がいつまでも持続可能であり続けるために不可欠でございます。その上で、「2020改革プラン」は、そのベースとなるものでございますので、引き続き、全庁一丸となって自律改革にしっかりと励みつつ、力強く邁進していただきたいと存じます。
 今日のテーマですが、そのベースであります、しごと改革、政策評価、都庁組織のあり方についての報告を、港湾局と主税局からは、職員が主体となって進めてきた自律改革についての進捗状況を報告方、よろしくお願いをいたします。密度の濃い会議となりますよう、御協力、よろしくお願いいたします。  以上です。

3.議題
○野間事務局長 ありがとうございました。それでは、本日の議題に入らせていただきます。
 本日の議題は、「2020改革」等の活動状況について、しごと改革について、政策評価の取組について、都庁組織の在り方検討について、自律改革の取組についての五つの議題でございます。
 それでは、「2020改革」等の活動状況について、事務局から説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

○豊田事務局次長 それでは、事務局から、「2020改革」等の活動状況につきまして、資料1に基づいて御説明をいたします。
 まず、今年度の本部会議でございますが、現時点では、おおむね一番上の欄に書いてございます二重丸で記載した時期に開催を予定しておりますが、開催に当たりましては、本部長と御相談の上、設定をしてまいります。
 また、アドバイザリー会議でございますが、夏と秋ごろに開催を予定しておりまして、取組状況を報告いたしまして、御助言をいただくことを予定しております。
 本日は、しごと改革の三つのレス、政策評価、都庁組織のあり方検討、自律改革につきまして、この後、取組状況の詳細をそれぞれ御説明いたします。
 それ以外の項目の今年度の予定を申し上げますと、まず、総務事務改革でございますが、今年度は、総務事務センター(仮)の開設準備等を進めてまいります。
 デジタルしごと改革につきましては、RPAの推進やワンスオンリーモデル事業の実施などに取り組んでまいりますが、次回の8月ごろの本部会議で報告を予定しております。
 見える化改革につきましては、昨年度までに全ての事業ユニットの報告を完了しまして、今年度は、その報告書に基づいて着実に取組を進めていくことになりますが、次回以降の本部会議で、主な取組状況等を報告する予定でございます。
 政策連携団体改革につきましては、全庁的な制度や仕組みの改革を引き続き推進してまいります。
 これらの取組につきまして、最終的には、その成果を反映させまして、プランの改訂版を取りまとめて、年明けの本部会議に報告をさせていただいて、御議論をいただく予定でございます。
 事務局からの説明は以上でございます。よろしくお願いいたします。
○野間事務局長 ただいまの御報告につきまして、何か御意見、御質問はございますでしょうか。よろしいですかね。
(なし)

○野間事務局長 それでは、続きまして議題の二つ目、しごと改革についてでございます。
 本日は、「はんこレス」「ペーパーレス」「キャッシュレス」の三つのレスの取組について、事務局から御報告をさせていただきます。

○豊田事務局次長 しごと改革の取組状況について、事務局から御説明をいたします。
 2ページを御覧ください。初めに、はんこレスの取組状況から御説明いたします。はんこレスでは、昨年度(2018年度)の末時点で、電子決定率30%を目標にしておりましたが、実績としては、こちらにありますように38.2%という結果になりまして、目標を達成したところでございます。
 今後、取組目標は、今年度末で60%、来年度末で80%と、さらに電子決定率向上を目指すことになります。
 これからの取組としては、昨年度、課長決定事案における電子決定を徹底してきたところでございますが、今年度は、局長・部長の決定事案にも拡大をいたしてまいります。また、書面決定とする理由として、割合の大きい契約・支出関係の起案文書についての電子化を推進するなどの取組をしてまいります。  3ページを御覧ください。昨年度の電子決定率の推移を月別でグラフにしたものでございます。
 4ページを御覧ください。昨年度末時点の局別の電子決定率になります。局によって、起案数の規模の違いなどもありますが、今後も、このような形で状況を公表していきたいと考えております。
 5ページを御覧ください。昨年度、起案の際に、書面決定をした理由別の割合の推移です。四角で囲んでおりますけれども、「契約・支出関係の文書」であることを理由に書面決定とした割合が、相対的に増加している傾向にありますので、先ほど御説明したとおり、ここに注力した取組を今年度特に推進してまいります。このような取組によりまして、今後も電子決定率の向上に向けて取り組んでまいります。
 続きまして、ペーパーレスの取組状況について御説明いたします。
 2020年度までの3年間で達成すべき全庁的な目標として、コピー用紙の使用量の20%削減、ペーパーレス会議実施率90%の達成に向けまして、取組を進めております。昨年度(2018年度)の取組結果になりますが、コピー用紙の使用量については、2016年度対比で10%削減という全庁の目標に対しまして、実績は11%削減ということになりました。また、ペーパーレス会議実施率の昨年度の実績は48%となっております。
 今後も、コピー用紙の使用量については、今年度は15%削減、来年度は20%削減、そしてペーパーレス会議実施率については、今年度60%、来年度は90%という目標に向けて取組を進めてまいります。
 今後の取組でございますが、今年度は、特にコピー用紙の使用量が多い業務を把握しまして、電子化や業務自体の効率化など、それぞれの業務内容に応じた改善策を検討してまいります。また、局長レクなどの幹部説明については、原則ペーパーレス化をするなど、より具体的な取組を進めてまいります。
 7ページを御覧ください。コピー用紙の使用量の削減状況になります。先ほど申し上げたように、実績として11%削減という結果が今回出ております。
 8ページを御覧ください。複写サービスの月別使用実績につきまして、2017年度、2018年度の各局別の月平均の職員1人当たり使用枚数をグラフにしております。2017年度に職員1人当たり1カ月で平均1,752枚使用していたものが、昨年度は1,590枚という結果になってございます。  9ページを御覧ください。こちらはペーパーレス会議の局別の実施状況になります。
 次のページを御覧ください。①にございますとおり、定例的会議は、現時点で今年度の目標60%をクリアしているわけですが、幹部説明や附属機関等については、まだ達していない状況でありまして、この二つの区分について、特にペーパーレス化に積極的に取り組む必要があります。左下の③の円グラフにありますように、附属機関等でペーパーレス会議となっていない理由を各局に伺ったところ、複数の資料を同時に見る、あるいは図面や詳細なデータの視認性などを挙げているケースが多くございました。今後、ICT環境の整備とともに、民間等の先進的な事例等を収集するなど、都庁内でも展開していきたいと考えております。
 次のページは、ペーパーレス推進掲示板ということで、各局のICT活用ですとか、好事例を展開していくことを触れております。
 このような取組を通じまして、今後もペーパーレス化に向けて取り組んでまいります。
 次のページからは、キャッシュレスについてでございます。  支出では、概算払旅費について、今年度の4月からキャッシュレス化が実現しております。また、資金前渡につきましては、4月からブランドデビットカードの試行を拡大しておりまして、来年度から本格実施する予定でございます。収入ですが、1月の本部会議でも御説明しましたが、使用料については、年間10万件以上の利用があります上野動物園や葛西臨海水族園などの5施設について、今年度中のキャッシュレス化を取り組んでまいります。これによりまして、利用件数が多い主要な都立施設についてのキャッシュレス化が実現することになります。また、上野動物園では、今年度、QRコードの実証実験を行いまして、今後のキャッシュレス手段の検討をしてまいります。また、手数料につきましては、現在進めております行政手続のオンライン化におきまして、有償の手続についても、今年度の下半期から実施してまいりますので、その取組とあわせて、キャッシュレス化を推進してまいります。
 次のページは、これまでもお示ししていますけれども、現時点でのキャッシュレス導入施設の一覧になります。  最後のページでございますが、取組事例としまして、ブランドデビットカードの導入ですとか、あと、右側のほうですが、水道局のほうで、庁有車の給油におけるクレジットカード導入ついて記載しております。
 これらの取組によりまして、今後もキャッシュレス化を推進してまいります。
 しごと改革についての御説明は以上でございます。

○野間事務局長 ただいまの報告に関しまして、何か御意見、御質問等はございますでしょうか。よろしいですかね。
(なし)

○野間事務局長 それでは、続きまして、議題の三つ目、政策評価の取組について、事務局から御報告をさせていただきます。

○勝見事務局次長 政策評価の取組について、御説明をいたします。
 資料3、1ページを御覧ください。政策評価は、昨年度まで、見える化改革を通じて実施してきた、政策・施策レベルで各局が自ら点検・評価し、局事業の自律的かつ総合的な見直しにつなげていくという取組を制度的に継続させていく仕組みとして、今年度からを実施するものでございます。政策評価のポイントを整理してございますが、政策評価は、「成果を重視した効果的・効率的な都政運営の推進」と、「都民への説明責任の徹底」の2点を目的に実施いたします。  各局が実施する成果指標・目標の設定や進捗状況の把握、分析、今後の方向性の提示といった、評価の過程で都政改革アドバイザリー会議政策評価分科会の外部有識者の方々から意見・助言をいただくとともに、施策の内容や評価結果は、情報公開の観点から、都政改革本部ホームページ上で全て公表してまいります。
 2ページ、取組のスケジュールでございます。今年度は、見える化改革の事業ユニットの中から、各局1ユニットを対象として実施いたします。スケジュール上段、今年度の取組のところでございますが、現在、各局で政策体系の整理、成果指標・目標の設定等を行っているところでございまして、5月には、副知事をトップとする推進部会で議論を行いました。推進部会での議論を踏まえ、引き続き、6月以降、都政改革アドバイザリー会議政策評価分科会で議論を行う予定としております。また、今年度の第4四半期から令和2年度前半にかけまして、各局は施策の自己評価(案)を作成していく予定としてございます。こうした今年度の政策評価の取組と並行して、政策評価制度のブラッシュアップにつきましても、来年度に向けて検討を進めてまいります。
 3ページでは、各局、全部で21局となりますが、各局が今年度政策評価に取り組む実施ユニットを記載してございます。
 最後、4ページは、都政改革アドバイザリー会議「政策評価分科会」についてでございます。
 昨年11月26日の都政改革アドバイザリー会議で示された方向性のもと、政策評価分科会には、3.構成等のところにございますように構成員として、アドバイザリー会議の3名の委員に、専門調査員として4名の方に御就任いただいています。先ほどの取組のスケジュールに記載してございますが、今月、6月24日に第1回分科会を開催する予定でございます。今年度の分科会では、制度上の改善点などについても御意見、御助言をいただき、来年度につなげていきたいと考えております。
 政策評価についての御説明は以上でございます。
○野間事務局長 ただいまの報告に関しまして、御意見、御質問等はございますでしょうか。
 では、多羅尾副知事、お願いいたします。
○多羅尾副知事 政策評価の円滑な導入に向けて、5月の下旬には、各副知事による推進部会を開催して、各局と議論をしてきたところです。今後、各局においては、都政改革アドバイザリー会議政策評価分科会の外部有識者の方々の意見、助言も踏まえつつ、都民の視点に立った、わかりやすいアウトカム指標の設定等に取り組んでいただくようお願いをいたします。
 都政の成果を都民にわかりやすく説明していくというのは、何も今始まったことではなくて、今までもずっとやってきたことなんですけれども、今なお、さまざまなことで議論があるということは、やっぱり我々行政のプロとしての見方と都民感覚に相変わらずギャップがあるということだと思うんですね。もちろん行政のプロとしての見方が間違っているわけではありませんけど、都政の株主は都民一人一人なわけですから、株主の方にやっぱり御理解いただかなければ、都庁という会社は成り立たないということですので、今以上に、都民の方にわかりやすい成果指標の設定というのをぜひよろしくお願いしたいと思います。
 以上です。

○野間事務局長 ありがとうございました。ほかにございますでしょうか。よろしいですかね。
(なし)

○野間事務局長 それでは、今の副知事の御意見を踏まえまして、進めてまいりたいと思います。
 それでは、続きまして、四つ目となります。都庁組織の在り方検討について、総務局から御報告をさせていただきます。

○山口総務局人事部長 それでは、都庁組織の在り方検討について、御報告をいたします。
 まず、1の都政を取り巻く環境でございますが、少子高齢化、都市間競争の激化、東京2020大会の開催やデジタル社会の到来など、取り巻く環境は、ここ数年で大きく変化をしておりまして、今後もますます変化していくことが予想されます。
 こうしたことから、2.今後の都庁組織の検討としまして、政策推進の基盤となります都庁の組織について、新たな長期計画の検討状況を踏まえながら、そのあり方を検討していく必要があると考えております。この考え方に基づきまして、激変する環境変化に対応しながら、持続可能な成長を続ける東京を支えるため、まずは今年度中に組織全体のあり方の方向性を示してまいります。その後、組織全体のあり方の方向性を踏まえまして、東京2020大会後の組織再編を見据えて、来年度中に具体的な組織再編(案)の検討を行ってまいります。
 説明は以上でございます。

○野間事務局長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御意見、御質問等ございますでしょうか。
 では、多羅尾副知事、お願いいたします。

○多羅尾副知事 都庁組織の在り方検討についてですけれども、現在、各局においては、新たな長期計画策定に向けた論点整理を行っていただいておりますけれども、そこでの検討内容も踏まえながら、実効性の高い組織のあり方を検討していただきたいと思います。  都庁組織のあり方の検討というのは、これまでも、もう何回となくやってきたわけですけれども、今までの視点に加えて、やっぱり今時点での新しい視点というのを幾つかやっぱりちゃんとしっかり入れて検討していただきたいと思うんですけど、とりあえず私が思うのは、三つぐらいあるんですけども、やっぱり人口減少社会ですので、限られた人材で都政を運営できる組織というのはどんなものなのか、それから、民間の組織や人材と柔軟に仕事ができる都庁の組織というのはどういうものなのか。
 それから、これまでも各局の横串ということが非常に言われておりましたけども、都庁は縦の局と横の共通する政策課題という面で、縦・横の仕事の進め方があるわけですけども、これを縦・横の連携をどうやって組織の形として機能的に表現できるのか、こういった三つのことは、今まで以上に重視して考えていくべきではないかと思います。
 以上でございます。

○野間事務局長 ありがとうございました。ほかに御意見などございますでしょうか。よろしいですかね。
(なし)

○野間事務局長 それでは、続きまして、議題の五つ目、自律改革の取組についてでございます。
 事務局から、取組全体について御説明申しました後、職員が主体となって進めてまいりました取組事例につきまして、本日は、港湾局、主税局、この2局で実際に業務の改善を進めた職員の方から御報告をいただきます。
 初めに、事務局から報告をお願いいたします。

○勝見事務局次長 それでは、まず事務局から、自律改革の平成30年度までの取組状況と、令和元年度の取組につきまして御説明いたします。
 資料5、2ページを御覧ください。平成30年度までの自律改革の取組状況でございます。
 平成28年9月から各局におきまして自律改革の取組を始め、資料左下の棒グラフにございますように、平成28、29、30年度と取り組んできまして、平成30年度は、業務改善や事務の効率化を中心に、291項目の取組を進め、累計で786項目の取組を行ってまいりました。
 右の円グラフは、これまでの786項目の自律改革の取組がどのような性質のものなのかという点につきまして、日常業務の改善、業務の見直し(効率化)、都民サービスの向上、情報公開・広報PRの四つの視点から分類した円グラフでございます。取組によっては、複数の性質を持つものもございますので、そうした項目は、複数の性質それぞれに入れて算出しております。  続きまして、3ページ、令和元年度の自律改革の取組についてでございます。
 今年度につきましても、引き続き、見える化改革、しごと改革・仕組み改革の三つの改革に加えて、各局で構築した推進体制のもと、各職場での各種改善に取り組んでまいります。取組に当たっては、これまでの取組事例をまとめた自律改革事例集や、昨年度に実施しました施設サービス魅力向上プロジェクトの取組の成果等を生かしてまいります。
 事務局からは以上でございます。

○野間事務局長 それでは、続きまして、港湾局から御報告をお願いしたいと思います。

○斎藤港湾局長 港湾局でございます。
 本日御紹介いたしますのは、臨海副都心におけるパラスポーツ情報の発信ということで、今、御配付しつつあるところですけれども、『東京みなとりっぷ』という冊子を私どもの若手職員がPTを組んで作成をいたしました。この『みなとりっぷ』、こちらは第2号になるんですけれども、第1号から、自律改革の一環として、若手中心のPTで取り組んでいるものでございまして、今回、パラスポーツと、その他臨海副都心の魅力の紹介というものをセットで行うということで、企画から作成、そして検証まで、若手の柔軟な発想を生かすという観点で取り組んだものでございます。実践的な人材育成につながったというふうにも認識しておりまして、今回、御紹介させていただきたいと思います。
 内容につきましては、実際に作成を担当しました、若手職員の代表であります港湾局の渡部主事から、この後、御説明を申し上げます。よろしくお願いいたします。

○渡部主事 臨海副都心におけるパラスポーツ情報の発信について、御報告させていただきます。
 『東京みなとりっぷ』とは、自律改革の一環として、港湾局で若手PTを設置し、自由な発想により臨海副都心や海上公園の魅力を伝える広報手段として開発したものです。
 第1弾は、スライドにあるとおり、海上公園と商業施設を紹介しました。第2弾は、パラスポーツを特集しており、皆様のお手元にお配りした冊子となっております。
 パラスポーツを特集した背景といたしましては、東京2020大会が近づき、パラスポーツの注目が高まる中、大会の主要会場となる臨海副都心にはパラスポーツを体験できる施設があることを紹介することにより、多くの都民の方々に臨海副都心や海上公園にも興味を持ってもらえないかと考えたことがきっかけです。
 今回、本冊子では、臨海副都心の代表的な三つのエリアについて、パラスポーツを体験できる施設を中心に紹介しております。  冊子を1枚めくっていただいたページに掲載しているのは、日本財団パラアリーナです。東京2020大会に向けて、ウィルチェアラグビー等の日本代表の練習や合宿等に使用されます。
 次にめくっていただいたページに掲載しているのは、メガウェブです。車の展示だけでなく、車椅子バスケットボールやボッチャを体験することができます。
 次にめくっていただいたページに掲載しているのは、パナソニックセンター東京です。バドミントンや陸上競技等、迫力と躍動感ある展示を体感することができます。
 作成に当たって工夫した点ですが、まず、つくるなら自分たちも楽しまないと、おもろしさが読者に伝わらないと考え、実際に車椅子バスケットボールとボッチャを体験し、そのときの写真を掲載いたしました。
 次に、冊子の構成になりますが、パラスポーツ体験施設だけでなく、周辺施設や海上公園にも興味を持ってもらえるように、見開きで一体的に紹介いたしました。そして、作成した冊子は、パラスポーツ体験施設や海上公園、周辺の最寄駅に広く配布し、都民の方々に気軽に手にとってもらえるようにいたしました。
 作成から約半年後には、冊子の配布先に協力してもらい、配布状況や冊子そのものへの意見を伺いました。主な意見といたしましては、写真が多くて、どのような取組をしているかがとてもわかりやすかった、パラスポーツに興味が湧き、体験したいと思った、シンボルプロムナード公園で行われているチューリップフェスティバルはきれいなので継続してほしいなどといった声が寄せられ、若手PTが作成に当たって工夫した点が読者に届いたと感じております。  最後に、今後の展開ですが、東京2020大会が開催され、海上公園内や海上公園に近接して、多くの競技会場の整備が進んでおります。大会に向けて、東京2020パラリンピックの競技会場となる海上公園と、実施される競技を紹介し、パラスポーツのおもしろさや選手の活躍とともに、海上公園の魅力を発信していきたいと考えております。
 以上で私からの御報告とさせていただきます。ありがとうございました。

○野間事務局長 ありがとうございました。続きまして、主税局から御報告をお願いいたします。

○塩見主税局長 それでは、次に主税局でございます。
 御紹介いたしますのは、局における自律改革のうち、都民の利便性向上の一環として取り組んだものでございまして、都税の口座振替による納税の申込手続につきまして、インターネットを活用して手軽に行うことができる新たなサービスでございます。
 この初めてとなる取組の実現に当たりましては、若手職員を中心に準備を進めた結果、この4月からのサービス開始に至りました。
 取組の詳細につきましては、実際に担当した徴収部徴収指導課の八木政樹主事から御説明をさせていただきます。

○八木主事 では、Web口座振替申込受付サービスの導入について御報告いたします。
 まず、口座振替の概要について御説明します。
 都税の納付方法は、金融機関の窓口での納付など、さまざまな納付方法がございますが、今回御説明いたします口座振替制度は、納税者の方が事前に申し込みをした預貯金口座から、納期限に都税を自動的に引き落としすることにより納税する制度です。
 この口座振替によりまして、払い忘れの心配もなく、簡単に納税ができるため、既に多くの納税者の方に御利用いただいております。また、東京都としましても都税収入の安定的な確保に大きく貢献しております。
 しかし、都税の口座振替制度については、二つの課題がありました。
 それが煩雑な申し込み手続と長い手続期間です。申し込み方法が、紙の申込書のみであることから、納税者の方にも作成の手間をおかけしてしまうことに加えまして、主税局や金融機関での後続処理についても、手処理が多く、煩雑な事務処理となっておりました。
 この結果、申し込みから初回の振替までに約50日を要しておりまして、納税者の方としては、月初に送付される納税通知書を受領後にすぐ申し込みをしても、当月末の振替には間に合わないという不便な状態となっておりました。実際に、納税者の方からも、紙による申し込みが面倒であるとか、当月末の振替を実現してほしいとの御要望が多く寄せられておりました。
 そこで、主税局では、申し込み手続の電子化による手続事務の効率化に取組ました。それが冒頭に申し上げましたWeb口座振替申込受付サービスの導入です。導入に当たっては、金融機関やシステム事業者との契約形態等、さまざまな課題を検討する必要があったため、実際に金融機関やシステム事業者に聴取を行うなど、サービスの実態等を調査しました。
 このような調査を経まして、実際に申込受付サイトを運営するシステム事業者を選定し、また、外部サイトから円滑な連携を実現するための税務機関システムの改修作業を実施しました。また、より多くの金融機関に導入していただくため、各部門と連携しながら、東京都の各公金収納取扱金融機関と、サービス導入に係る調整を個別に実施しました。その結果、60行もの金融機関に、本サービスの導入をしていただくことになりました。
 このように調整事項は多くありましたが、関係各所と綿密に調整を図ることによりまして、本サービスの導入に至りました。
 次に、本サービスの導入による具体的な効果を二つにお分けして御説明します。
 まず1点目が、「ペーパーレス」と「はんこレス」です。先ほど御説明しましたとおり、従来の申し込み方法は、申込書に記入し、金融機関の届け出印を押印し、郵送や来所により申し込みをする方法をとっておりましたが、今回の取組によりまして、納税者の方のお手元のパソコンやスマートフォンから専用Webサイトへアクセスし、必要事項を入力するだけで、簡単に申し込みができるようになりました。また、これによりまして、従来使用していた紙ベースの申込書の削減が見込まれるため、今年度も約175万枚の申込書を削減できる見込みとなっております。
 続いて、期間短縮です。申し込み手続の電子化によりまして、主税局や金融機関などの後続処理についても効率化が実現しまして、従来は、申し込みから初回の振替までに50日を要していたところが、約20日となりまして、計30日の短縮が実現いたしました。これによりまして、納税者の方としては、毎月10日までに申し込みをすれば、当月末の振替に間に合うようになりました。
 このように、「ペーパーレス」、「はんこレス」、それによる期間短縮によりまして、口座振替申し込みに係る納税者の利便性が一層向上いたしました。また、本取組によりまして、残り最後の一つのレスである、「キャッシュレス」についても寄与するものと考えております。
 最後に、補足になりますが、本サービスの導入に当たりまして、少しでも多くの方々に御利用いただくために、積極的な広報活動に取り組んでおります。その中でも、主税局のイメージキャラクターである「タックス・タクちゃん」とFC東京のマスコットキャラクターであります「東京ドロンパ」が出演するPR動画を制作しましたので、こちらで御覧いただければと思います。

(動画)


○八木主事 こちらの動画は、制作に御協力いただきましたFC東京の主催試合においても、このような形で放映されております。また、これだけでなく、庁内掲示板や新宿駅西口広場のビジョンなどでも既に多く放映されております。今後も積極的に広報活動を推進してまいります。
 主税局では、今後もICT技術を活用し、都民ファーストの視点に立って、納税者の利便性向上に向けた取組を今後も積極的に推進してまいります。
 以上で私からの報告とさせていただきます。ありがとうございました。

○野間事務局長 ありがとうございました。ただいまの報告に関しまして、御意見、御質問等がございましたら、よろしくお願いいたします。
 では、猪熊副知事、お願いします。

○猪熊副知事 今の若手の方が自主的に始めるというのは、とてもすばらしいなと思います。
 港湾局の『みなとりっぷ』は、つくっただけではなくて、冊子への意見を伺ったということで、自分たちのつくったものが届いているかどうかを確認したり、その後、もっと違うニーズを拾ったりというようなところをしているのが、すごいなと思いました。
 あと、Webのところですけど、主税の。このごろ、あのポスターを見かけるようになって、「何なのかな」と思っていて、4月から始まったものだというのがよくわかりました。
 今後、成果のところもきちんとまとめて、またどのぐらい増えたかというのを聞かせていただければと思います。
 以上です。

○野間事務局長 ありがとうございました。  ほかに御意見などございますでしょうか。よろしいですかね。
(なし)

○野間事務局長 ありがとうございました。
 それでは、会議の最後になりますが、知事から御発言を頂戴できればと思いますが、よろしくお願いいたします。

○小池知事 今日は二つの局から、それぞれ若手の皆さんが頑張ってつくったプレゼンテーション、非常に活発に動いてくださっていること、まず敬意、感謝したいと思います。
 最初の三つのレスですけれども、数値目標もそれぞれ上回っているということで、だったら、もう一息、目標を上げますか。どうでしょうか。それぞれ「ペーパーレス」も「はんこレス」も、数値も結構いい流れになっているかと思いますので、もう少し高目に、もう一声いかない。
 政策評価ですけれども、分科会からの意見と助言を踏まえて、さらに効果的・効率的な都政運営に資する仕組みにしてください。
 それから、都庁組織のあり方ですけれども、2020のその先、今から準備する必要がありますので、それも念頭にしながら進めていただきたい。検討を進めてください。
 自律改革は、先ほどの若手職員の皆さんの報告で、まずやってみようというところが、2020年のその後も皆さんが担っていくので、その意味では、これからも、自分たちのときはこうするんだというのを、今、前倒しでぜひやっていただければと思います。
 先ほどもお話ありましたように、これから東京を、そして日本を取り巻く環境というのは、非常に厳しいと思います。令和の時代で、最初、御祝儀相場のような形でいろいろ進んでいる部分もありますけれど、経済、社会、それぞれ厳しいです。人口減少、それから、これからのさまざまなタリフ戦争であるとか、中東が今後どういう流れになるのかも含めてですけれども、もう不確定要素がこれまで以上に大きいように思います。それを考えると、東京がまさしくしっかりしていかなければならない。それから、改革のスピードも上げていかないと間に合わない。
 最近、前の、今度、かわられました経済同友会の小林代表幹事が、日本はとにかくゆでガエルだということをよくおっしゃっておられます。ゆでガエルって、気がつかないからゆでガエルなんですね。早く気がつかなければならない。そこを東京から、東京都として早く認識をして、そして取り組むべきスピードですね。方向性は私、いいと思いますが、スピードを上げていかなければ間に合わないと。大変危機感を私、持っております。
 新たな長期計画も、これから策定に当たりますけれども、意欲的に、野心的に、そしてまた、あるときには、課題によっては逆算してから、ビジョンを決めて、逆算して何をするというような、いわゆるバックキャスティングですけれども、それと両方組み合わせながら進めていただきたいと思います。
 新しい東京、それから東京大改革と言っているので、小改革では困るので、都民にも、「あっ、ここはよかったね」と言ってもらえるような、さまざまな具体的な例を出すべく、これらの都政改革にしっかり取り組んでいただきたいと思います。
 最後、感想を含めて、私の言葉とさせていただきます。

○野間事務局長 ありがとうございました。
 それでは、次回、第25回の会議は、8月ごろの開催を予定してございます。皆様方の御予定を確認、調整の上、お知らせさせていただきます。
 以上をもちまして、第24回都政改革本部会議を閉会いたします。どうもありがとうございました。

11時57分 閉会

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